解析データから得たステータスの成長の情報


ステータスの成長とは

ミンサガにはレベルや経験値の概念がなく各ステータスは戦闘勝利時に一定確率で上昇します。

ステータス成長の概要
成長するステータスは腕力、体力、器用さ、素早さ、知力、精神、愛、魅力、最大HP、最大BPの10種。1回の成長につき1上昇する(最大HPは1~12のランダム)
敵(リーダーモンスター)が強いほど成長する確率が高くなる。また、ステータスの限界値も敵の強さで決まるため、弱い敵ばかりを相手に成長し続けることはできない。ただし、最大HPだけは700以上になると敵の強さに関わらず成長するようになる
戦闘中の行動によって各ステータスの成長確率が上下する。この影響力は非常に大きく、行動しだいでは特定のステータスが一切成長しないこともありうる
キャラクターによっても各ステータスの成長確率に違いがある
戦闘勝利時に成長するのはパーティメンバーだけではなく、パーティ外のキャラクター(仲間にしたことのないキャラも含む)も同じように成長している。ただし、パーティメンバーと比べると成長確率は低い。また、傭兵キャラはパーティ外だと成長しない
戦闘不能、眠り、悪夢、瞑想、気絶、石化、あるいは召喚体を召喚したまま戦闘を終えるとそのキャラクターは成長しない

成長するもしないも運次第。それがサガ


成長率

「成長率」とは各ステータスの成長の可否やその確率、成長限界を決める重要な要素です。成長率は各ステータスごとに存在し、その数値はキャラクターの行動や資質によって変化します。

行動成長率とキャラ成長率

成長率は「行動成長率」と「キャラ成長率」という二つパラメータを足し合わせたものです。 行動成長率とは文字通りキャラクターの行動による成長率です。 キャラクターは戦闘中に何かしらの行動をとると「行動歴」というものを取得します。行動歴には細剣歴や火術歴といったものがあり、行動成長率はこのキャラクターの取得している行動歴によって変化します。例えば術系の行動歴を多く取得しているキャラなら知力や精神といったステータスの成長率が高まり、逆に腕力や体力といったステータスの成長率は低くなります。 一方、キャラ成長率とは各キャラクターがもつ成長率のことです。こちらは同一のキャラクターである限りは常に一定の値です。ただし、キャラ成長率は成長率決定の際に常に考慮されるわけではなく、1/2の確率でその値は無視されてしまいます。

成長率の求め方

成長率は以下の行程で求めます。

1.行動歴の利用判定

キャラクターが取得している各行動歴を成長率に利用するがどうか判定します。その行動歴が「新しい行動歴」であれば無条件で必ず利用されますが、「古い行動歴」であれば7/10の確率でその行動歴は利用されません。この確率判定は行動歴毎に行われるため、例えば細剣歴が利用すると判定されたから小型剣歴も利用する……ということにはならず、再度7/10の確率判定を行って利用するかどうかを判定します。

2.行動成長率を平均する

利用すると判定された行動歴の行動成長率(表2)を平均します(小数点以下切捨て)。例えば細剣歴と体術歴を利用すると判定されたなら、腕力の行動成長率は2と5の平均で3、体力の行動成長率は2と7の平均で4という具合になります。

3.キャラ成長率の利用判定

キャラ成長率(表3)を成長率に利用するかどうか1/2の確率をもって判定します。また、この確率判定は各ステータス毎に行わるため、例えば腕力でキャラ成長率を利用したから次の体力でも利用する……ということにはならず、再度1/2の確率判定を行って利用するかどうかを判定します。

4.成長率を求める

これまでの結果から各ステータスの最終的な成長率を求めます。

行動成長率の平均が0以下
成長率=0
行動成長率の平均が1以上、キャラ成長率を利用しない
成長率=行動成長率の平均
行動成長率の平均が1以上、キャラ成長率を利用する
成長率=行動成長率の平均+キャラ成長率

さらに上記の結果、成長率が2以下だった場合は成長率=0となり、成長率が11以上だった場合は成長率=10となります。

成長率を求めてみよう

例としてグレイが過去の戦闘で火術歴と風術歴を取得しており、さらにその戦闘で新たに体術歴を取得した場合、腕力の成長率がどうなるかについて考えて見ます。

まずは各行動歴を利用するかどうか決定します。体術歴は新しい行動歴なので必ず利用されます。火術歴と風術歴は過去の行動歴なのでこれらがはそれぞれ7/10の確率で利用されません。つまり、"体術歴のみ""体術歴と火術歴""体術歴と風術歴""体術歴と火術歴と風術歴"の4パターンの利用状況が考えられます。

次に利用すると判定された行動歴の行動成長率を平均します。体術歴の腕力成長率は5、火術歴と風術歴は0なので行動成長率の平均は"5÷1=5""(5+0)÷2=2""(5+0)÷2=2""(5+0+0)÷3=1"の4パターンになります。

次にキャラ成長率を利用するかどうかを1/2の確率で決定します。グレイの腕力成長率は3なので、最終的な成長率は先の4パターンにキャラ成長率を利用した"5+3=8""2+3=5""2+3=5""1+3=4"の4パターンを加えた合計8パターンとなります。また、成長率が2以下のものは成長率を0に修正します。

これらの結果をまとめると成長率は以下のようになります。

利用行動歴キャラ成長率成長率その成長率になる確率
体術歴のみ利用824.5% (7/10×7/10×1/2=49/200)
非利用524.5% (7/10×7/10×1/2=49/200)
体術歴と火術歴利用510.5% (3/10×7/10×1/2=21/200)
非利用010.5% (3/10×7/10×1/2=21/200)
体術歴と風術歴利用510.5% (7/10×3/10×1/2=21/200)
非利用010.5% (7/10×3/10×1/2=21/200)
体術歴と火術歴と風術歴利用44.5% (3/10×3/10×1/2=9/200)
非利用04.5% (3/10×3/10×1/2=9/200)

成長確率

各ステータスの成長確率は以下の式で求めることができます。

腕力~魅力の成長
境界値を求める

以下の式で基準値を算出し、それを表1に照らし合わせた境界値を求める。

基準値=10+能力成長レベル-能力値+N

能力値<50の場合:N=無成長戦闘回数÷(能力値÷10+1)

能力値≧50の場合:N=0

成長確率

以下の条件式を満たしたとき、キャラクターの能力値が1上昇する。

乱数(mod 128) < 境界値×成長率÷8

※括弧内、剰余算優先で左から順に計算し、小数点以下の値が出た場合はその都度切り捨て。

最大HPの成長
境界値を求める

以下の式で基準値を算出し、それを表1に照らし合わせた境界値を求める。

基準値=10+基礎成長レベル-最大HP÷10+N

最大HP<600の場合:N=無成長戦闘回数÷(最大HP÷16)+1)

最大HP≧600の場合:N=0

成長確率

以下の条件式を満たしたとき、キャラクターの最大HPが上昇する(上昇量はランダム)。

乱数(mod 100) < 境界値×成長率÷8

ただし、最大HPが700以上かつ右辺の計算結果が0以下になった場合は右辺の値を1に修正する。

最大HPの上昇量

最大HP<700の場合:上昇量=3+乱数(mod 10)

最大HP≧700の場合:上昇量=1+乱数(mod 5)

※括弧内、剰余算優先で左から順に計算し、小数点以下の値が出た場合はその都度切り捨て。

最大BPの成長
境界値を求める

以下の式で基準値を算出し、それを表1に照らし合わせた境界値を求める。

基準値=10+基礎成長レベル-最大BP+N

最大BP<50の場合:N=無成長戦闘回数÷(最大BP÷10+1)

最大BP≧50の場合:N=0

成長確率

以下の条件式を満たしたとき、キャラクターの最大BPが1上昇する。

乱数(mod 160) < 境界値×成長率÷8

※括弧内、剰余算優先で左から順に計算し、小数点以下の値が出た場合はその都度切り捨て。

各パラメータの意味
能力成長レベル、基礎成長レベル
リーダーモンスターの能力成長レベルおよび基礎成長レベルです。これらの値が高いほど成長し易くなり、また成長の限界もこれらの値によって決まります。
能力値、最大HP、最大BP
キャラクターの素の能力値(腕力~魅力)、最大HP、最大BPです。これらの値が高いほど成長し難くなります。
無成長戦闘回数
パーティメンバーの誰もが成長しない戦闘の続いた回数です。続いた回数なので誰かが成長した時点でこの回数はリセットされます。 ステータスが50未満(HPは600)の場合に限りこの回数が多いほど成長し易くなり、またこの仕様によって50までは成長限界に関係なく成長することが可能です。 ただし、効率は非常に悪いので無成長戦闘回数による補正を当てにしての育成は推奨しません。
成長率
前項で求めた各ステータスの成長率。この値が高いほど成長し易くなります。なお、成長率が低いと境界値が1以上でも右辺値が0になるため、こういった場合はステータスが本来の限界まで成長できなくなります。
成長限界までステータスを成長させるには

腕力~魅力とBPの成長限界は、それぞれモンスターの能力成長レベルと基礎成長レベルによって決まります。具体的には"成長レベル+10"がそのステータスの限界値となります。
また、ゲーム中で成長レベルが一番高いモンスターはイフリート(能力成長レベル62)とディープテンタクラー(基礎成長レベル65)となっているため、腕力~魅力は72・BPは75がこのゲームのステータスの限界値となります。
ただし、成長率=行動成長率とキャラ成長率の和が8未満の場合は"成長レベル+8"までしかステータスが成長しません。具体的には素早さのキャラ成長率が2以下、BPのキャラ成長率が3以下のキャラクターは、それぞれ素早さが70・BPが73までしか成長できません。さらに、ブラウ・シルベン・竜騎士の三名は武器を使用することができず取得できる行動歴に制限があるため、腕力・体力・器用さなどのステータスも70までしか成長できません。
なお、HPに成長限界がありませんがHP700を突破しなければHP999までは成長しないため、やはり成長レベルの高いモンスターと戦う必要があります。


パーティ外メンバーの成長確率

パーティ外メンバーの成長確率はパーティメンバーのそれと少し異なります。

パーティメンバーとの差異
腕力~魅力、最大BPの成長
境界値を求める

以下の式で基準値を算出し、それを表1に照らし合わせた境界値を求める。

基準値=10+能力成長レベル-能力値または最大BP

成長確率

以下の条件式を満たしたとき、キャラクターの能力値または最大BPが1上昇する。

乱数(mod 128) < 境界値×キャラ成長率÷8

※括弧内、剰余算優先で左から順に計算し、小数点以下の値が出た場合はその都度切り捨て。

最大HPの成長
境界値を求める

以下の式で基準値を算出し、それを表1に照らし合わせた境界値を求める。

基準値=10+能力成長レベル-最大HP÷10

成長確率

以下の条件式を満たしたとき、キャラクターの最大HPが上昇する(上昇量はランダム)。

乱数(mod 128) < 境界値×キャラ成長率÷8

最大HPの上昇量

上昇量=3+乱数(mod 10)

※括弧内、剰余算優先で左から順に計算し、小数点以下の値が出た場合はその都度切り捨て。


資料

表1
境界値への変換
基準値0
以下
1234567891011121314151617181920
以上
境界値01123571013162023262932343738393940
表2
行動歴と行動成長率
行動歴腕力体力器用さ素早さ知力精神魅力HPBP
細剣歴2284112343
小型剣歴3275111253
長剣歴4353112272
大型剣歴5522112282
曲刀歴6333112263
片手斧歴7531012281
棍棒歴3333333333
両手大剣歴7622001282
刀歴6323142252
両手斧歴8611002291
杖歴3331443252
打槍歴6413122272
衝槍歴5424122262
弓歴3253242342
体術歴5714021262
投げ歴4635022233
火術歴0123743433
水術歴0123457431
風術歴0134643432
土術歴0123554442
幻術歴0124533822
魔術歴0123464334
光術歴0122457621
闇術歴0123562524
気術歴0123574431
邪術歴0124651524
表3
キャラクターとキャラ成長率
キャラクター腕力体力器用さ素早さ知力精神魅力HPBP
アルベルト3432341434
ジャミル2154431324
グレイ3333333333
ホーク3344332143
アイシャ2134235435
クローディア4334132224
バーバラ3433212533
シフ4533121343
ナイトハルト5323411533
ダーク1144535133
ダウド3222235424
ガラハド4422214142
ジャン3443134142
ラファエル4322244433
テオドール5232131423
エルマン2431324224
ゲラ=ハ5412332242
赤魔道士1225531132
吟遊詩人2321422532
ディアナ3344124333
ミリアム2243522423
フリーレ2135531523
ブラウ4513143452
シルベン2124355523
海賊シルバー5322453343
竜騎士5532542153
ファラ2343215322
パトリック2112444534
傭兵キャラ
(全員共通)
2222222222


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